吸水しにくいフィラメントの選び方

フィラメントが吸水すると糸引き、ボソボソ、強度低下、定着不良、ノズル詰まりなど不具合が起きやすくなります。条件を合わせても造形が毎回安定せず、フィラメントの状態にはずいぶん悩まされている方も多いと思います。
吸水の問題は、基本はフィラメントを乾燥させれば解決しますが、手軽に使えるのが3Dプリンタの良さでもあり、毎回3Dプリンタ使用前に長時間乾燥をかけておくのもなかなか難しいこともあるかと思います。
できるだけ吸水の影響が出にくくなるようなフィラメントを選ぶ方法をまとめてみました。

 

非吸水性の樹脂を選ぶ

HIPSはフィラメントとして使える樹脂の中でも非吸水性の数少ない樹脂です。PLA、ABSの吸水率が0.3〜0.5%程度に対し、HIPSは0.03〜0.05%で、ほとんど吸水の影響を無視できます。防湿ケースなしで長期間放置しても、造形に影響せずに使うことができます。

 

無機フィラー入りのものを選ぶ

ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、金属粉、セラミック、クレイなど無機フィラーが添加されていると、大気中の水分が樹脂中に浸透するのを防いでくれるため吸水率が低くなります。ただしフィラーの種類によってはノズルを摩耗させるものもあるので、別に摩耗対策が必要になる場合もあります。
木粉などセルロース系の有機フィラーは逆に吸水を高めてしまうので注意が必要です。

 

透明より不透明のものを選ぶ

わずかではありますが、顔料も無機フィラー同様に水分の浸透を食い止めてくれます。透明のものより色付きの不透明のものを選ぶと吸水に対して少しですが有利になります。ただし添加されている量が多くても0.5%程度で、粒子径も小さいので抑止効果は無機フィラーに比べ小さいです。多くの顔料は金属酸化物のため無機フィラー同様の働きをしてくれますが、中には蛍光顔料など有機系のものを採用しているものもあります。この場合は吸水抑制効果は見込めません。